
「Which is NOT mentioned?」という設問を見た瞬間、何をすべきか体が反応できるか。Part7でNOT問題が時間を奪う理由の大半は、方針の迷いにある。正答を探しに行くと4択を全部本文で照合する羽目になる。消去法——誤答を3つ消して残りを選ぶ——という方向転換が先だ。
本文の言い換えを素早く見抜く力はNOT問題でも役立つため、Part7パラフレーズ対策と合わせて習得しておくと処理が速くなる。
解法の4手順
通常の詳細問題は「本文に書かれていることと一致する選択肢を選ぶ」。NOT問題は「本文に書かれていない選択肢を選ぶ」。この違いが、処理の方向を逆にする。
- 設問文を読んでNOT問題と確認する — 「NOT」は大文字で強調されていることが多い。通常の設問と誤認しないよう最初に確認する。
- 選択肢A〜Dをざっと読み、各選択肢のキーワードを把握する — 各選択肢がどんな情報を指しているかを把握したうえで本文に入る。
- 本文を読みながら言及が確認できた選択肢を消していく — 3つ消えれば残り1つが正答だ。
- 本文に明記されていない選択肢が正答 — 「言及がない=正答」であることを確認して回答する。
正答のパターン — 何が「言及されていない」のか
NOT問題の誤答選択肢(本文に言及がある3つ)は、本文の内容を正確に言い換えている。一方、正答(本文に言及がないもの)は以下のいずれかのパターンを取ることが多い。
| 正答のパターン | 具体例 | 読み取り上の注意点 |
|---|---|---|
| 本文に登場しない情報 | 本文が「月曜から金曜営業」と書いているのに、選択肢は「土曜も営業」と言う | 本文に「土曜」の記述がなければNOT |
| 本文の内容と微妙に矛盾する情報 | 本文が「割引は会員のみ」と書いているのに、選択肢は「全員に割引」と言う | 内容が逆転しているとNOT(ただし「述べられていない」ではなく「誤り」に近い) |
| 本文で言及された別の情報と混同を狙った選択肢 | 本文に「送料無料は3点以上の注文時」とある。選択肢が「送料無料は会員向け」 | 本文の条件と選択肢の条件が異なる |
消去法の流れを、短い例題で体感しておく。
例題(NOT問題・消去法)
The fitness center is open from Monday to Friday. Members can use the pool, the sauna, and the gym. Towels are provided free of charge. What is NOT mentioned about the fitness center?
- It is open on weekdays
- It has a swimming pool
- It offers free towels
- It has a parking lot
解答・解説を見る
正解: (D) It has a parking lot
(A) は open from Monday to Friday、(B) は the pool、(C) は Towels are provided free of charge と本文で確認できるため順に消す。3つ消えた時点で残る (D) が正答だ。本文に parking の記述は一切ない。「正答を探す」のではなく「本文に書いてある選択肢を消す」方向で処理するのが鉄則。
時間コストが高い理由と対処
NOT問題が時間を取る理由は、正答を1箇所で確認して終われないからだ。誤答3つを本文内でそれぞれ照合する必要があるため、最低3箇所を確認して初めて答えが出る。
時間を節約するには、選択肢の中で「本文に書いてあったと確信できるもの」から先に消す。確信度の高い選択肢を先に処理すると、後半の照合が楽になる。
注意: NOT問題はPart7の中でも解答時間が長くなりやすい。消去法で3つ消えない場合は暫定回答を入れて次に進み、時間が余ったら戻る戦略が現実的だ。1問に固執して後続問題を犠牲にしないことが、Part7全体のスコアを守る。
設問形式の識別 — どこでNOTを見抜くか
NOT問題は主に次の形式で出る。
- What is NOT mentioned about [トピック]?
- Which of the following is NOT stated in the notice?
- What is NOT true according to the email?
- Which is NOT included in [サービス名]?
「NOT mentioned」「NOT stated」「NOT true」「NOT included」という組み合わせが典型だ。設問文のWhatやWhichに続く構造を素早くスキャンしてNOTを見つける習慣をつけると、誤認リスクを下げられる。
もう一点注意が必要なのが、policy文書やnoticeで出るNOT問題だ。これらの文書は条件節(if / provided that / unless)が多く、選択肢が「条件つき言及」を「無条件の言及」として提示することがある。本文が「会員に限り送料無料」と書いているのに選択肢が「全員に送料無料」と言っている場合、これは「誤った情報」であると同時に「言及されていない範囲の情報」でもある。消去法の観点では「本文に書いてない=消去できない」選択肢として扱い、最後まで残す対象になる。
トリプルパッセージでNOT問題が出た場合は複数の文書を横断して消去する必要があり、Part7トリプルパッセージ攻略法で複合文書の処理手順を確認してほしい。
NOT問題の消去法を含め、Part7の設問タイプ別の解法戦略を網羅した情報はTOEICリーディング完全攻略ガイドで確認できる。
- TOEIC Part7はメール14.3%・通知7.0%・規約8.9% — Scordia収録810問超の文書タイプ別集計 — NOT問題が多い文書タイプ(policy・notice)の傾向を数値で確認
- TOEIC Part7の推論問題は全体の20% — 「書かれていないが推測できる」情報の読み取り方 — NOT問題と同様に「書かれていない情報」を扱う推論問題の解法と比較する
- TOEIC試験時間の使い方 — リスニング45分・リーディング75分の配分戦略 — 時間のかかるNOT問題の処理を試験全体の時間配分に組み込む
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