
攻略のコツ
TOEIC試験時間の使い方 — リスニング45分・リーディング75分の配分戦略
TOEIC L&Rテストの制限時間は固定されており、変更はない。リスニングセクションは約45分、リーディングセクションは75分、合計で約2時間だ(出典: IIBC公式「テスト形式」)。この数字を知っているだけでは足りない。問題は「75分の中でどう動くか」にある。
リーディング100問を75分で解くと、単純計算では1問あたり45秒になる。しかし実際にはPart5の文法問題は30秒以内に処理できる一方、Part7の複数文書問題には2〜3分かかる。一律45秒では対応できない。
出典: IIBC公式「テスト形式」。リスニング約45分・リーディング75分・計約2時間。問題数はリスニング100問・リーディング100問の計200問。
リスニングセクション — 先読みで時間を作る
リスニングセクションの特徴は「音声のペースに合わせるしかない」という点だ。リーディングと違い、自分でページをめくる順番を決められない。音声が流れ始めたら止められない。
その制約の中で得点を最大化するために有効なのが「先読み」だ。各パートで設問が音声で読み上げられる前の短い間や、問題と問題の間の数秒間を使って、次の設問の選択肢をあらかじめ読んでおく方法だ。
| リスニングパート | 形式 | 先読みのポイント |
|---|---|---|
| Part1(写真描写) | 写真を見て選択肢を選ぶ | 選択肢は音声のみ。写真を見て「何が写っているか」を先に把握しておく |
| Part2(応答問題) | 質問に対する応答を選ぶ | 選択肢は音声のみ。先読みの余地は少ないが、マーク後すぐ次へ気持ちを切り替える |
| Part3(会話) | 会話を聞いて設問に答える | 設問と選択肢を会話が始まる前に読んでおく。何を聞かれるかを知った上で聴く |
| Part4(トーク) | トークを聞いて設問に答える | Part3と同様。設問のキーワードを先に把握することで聴くポイントが絞れる |
Part3・Part4の先読みは効果が大きい。設問を見ずに音声を聴くと、何を聞き取ればいいかが分からないまま音声が終わってしまう。「誰が話しているか」「何をするよう依頼されているか」を先に把握してから聴くと、設問への回答精度が大幅に上がる。
リーディングセクション — パート別時間配分の目安
リーディング75分の時間配分は、問題数とパートごとの難度差を考慮すると以下が目安になる。
| パート | 問題数 | 目安時間 | 1問あたり |
|---|---|---|---|
| Part5(短文穴埋め) | 30問 | 10分以内 | 20〜25秒 |
| Part6(長文穴埋め) | 16問 | 10分 | 約37秒 |
| Part7(読解) | 54問 | 55分 | 約1分 |
Part5は速度勝負だ。30問を10分以内に処理できると、Part7に十分な時間を残せる。1問あたり20〜25秒が目安で、判断できない問題は30秒を超えたら即マークして次に進む判断が必要になる。
Part7の54問に55分は、シングルパッセージ・ダブルパッセージ・トリプルパッセージを含む。各セットの所要時間に差があるため、「1問1分」ではなく「1セットごとに時間を管理する」感覚が実用的だ。
時間切れになる典型パターンと対策
TOEIC受験者がリーディングで時間切れになるパターンには、いくつかの典型例がある。
- Part5で一問一問に時間をかけすぎる — 迷った問題を考え込んで1〜2分使ってしまい、Part7に時間が届かなくなる。迷ったら30秒で切り上げてマークする。
- Part7を最初から全文精読しようとする — 設問を読まずに文書を全部読もうとすると時間が倍かかる。まず設問のキーワードを確認してからスキャニングする手順に切り替える。
- 難問にこだわりすぎる — 計算問題・推論問題など時間がかかる設問で止まり続けると後ろの問題が全滅する。「2分経ったら次へ」のルールを事前に決めておく。
最後の「塗り絵」対策
残り時間が2分を切ったら実行すること
TOEIC L&Rは未回答のまま試験が終わると、その問題は0点になる。解答欄を空白で残すデメリットはない(誤答でも減点はない)ため、時間切れが迫った場合は残りの解答欄を一つの選択肢(例: すべてBまたはC)でまとめてマークするのが定石だ。これを「塗り絵」と呼ぶ。
残り2〜3分で10問以上が未解答の場合は、最後の1問を正確に解くより、残り全問に同じ記号をマークしてから少しでも残り問題に取り組む方が期待得点が高くなる。
時間配分の感覚は練習なしに本番で身につくものではない。Scordiaの模試で本番と同じ時間制限を設定して通し練習することで、パート移行のタイミングと「捨てる問題の判断基準」が体で覚えられるようになる。
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