
Part7の長文読解で「この文書、どんなパターンで設問が来るか」をあらかじめ予測できると、読解の入り方が変わる。文書タイプごとに問われやすい情報の種類が違うからだ。
Scordia収録のPart7問題810問を文書タイプ別に分類した集計結果を公開する。出題の中心が何かを数値で把握することが、読解戦略の出発点になる。
出典: Scordia収録Part7問題810問の集計より(2026年6月時点)
文書タイプ別の出題数と割合
810問の内訳は以下のとおりだ。
| 文書タイプ | 問題数 | 割合 | 代表的な設問パターン |
|---|---|---|---|
| email(メール) | 116問 | 14.3% | 依頼内容・件名の意図・添付資料の有無 |
| policy(規約・規程) | 72問 | 8.9% | 条件・適用範囲・禁止事項 |
| notice(通知・お知らせ) | 57問 | 7.0% | 日程・対象者・手続き方法 |
| review(口コミ・評価) | 34問 | 5% | 評価の理由・具体的な不満・推薦の有無 |
| memo(社内メモ) | 29問 | 4% | 送信者・受信者・目的・行動指示 |
| advertisement(広告) | 24問 | 3% | サービス内容・価格・対象条件 |
| schedule(スケジュール) | 16問 | 2% | 時刻・会場・変更点 |
| article(記事) | 15問 | 2% | 主旨・詳細情報・筆者の立場 |
| announcement(告知) | 9問 | 1% | 変更内容・対象者・効力の開始日 |
| text-message(テキストメッセージ) | 6問 | 1% | 発言者の意図・次の行動 |
| その他 | 390問 | 48.1% | 多パッセージ問題に含まれる複合文書など |
email・policy・noticeの3タイプだけで245問(約30%)を占める。この3タイプへの対応を優先することが、Part7全体のスコアに直結する。複数の文書タイプを横断するダブル・トリプルパッセージの解き方はPart7トリプルパッセージ攻略法で整理している。
上位タイプの出題割合を視覚化すると、emailを軸にした学習設計の優先度が一目で分かる。
emailが最多である理由
TOEICはビジネス英語の試験であり、現代のビジネスコミュニケーションの中心はメールだ。依頼・報告・問い合わせ・苦情・感謝といった職場でよく発生するやりとりを、メール形式で出題しやすい。複数のメールを読み比べるダブルパッセージ・トリプルパッセージへの組み込みも容易であることが、emailが最多になる構造的な理由だ。
policyとnoticeで問われる情報の種類
policyとnoticeはそれぞれ固有の読み方がある。
policy(規約・規程)では、「どの条件に該当するか」「何が禁止されているか」「適用される期間や対象は何か」を問う設問が多い。本文中に条件を示すif節・provided that節・unless節が多く登場するため、条件節を見落とさないことが重要だ。
notice(通知・お知らせ)では、「変更内容」「日程」「手続きの手順」を問う設問が中心だ。日時や対象者を指定する表現(effective from / all employees / residents in...)が設問のキーになることが多い。
policy文書で条件節が設問の根拠になる典型を、例題で確認しておく。
例題(policy・適用範囲問題)
Refunds are available within 30 days of purchase, provided that the item is returned in its original packaging. According to the policy, a refund is granted only if the product ______.
- is returned within 60 days
- was purchased online
- is kept in its original packaging
- has a valid warranty
解答・解説を見る
正解: (C) is kept in its original packaging
条件を示す provided that 節に「original packaging で返品されること」とある。これが返金の条件だ。(A) は本文が within 30 days なので誤り。(B)(D) は本文に記述がない。policy 文書では provided that / unless / if といった条件節が設問の答えに直結するため、見つけたら必ず立ち止まって内容を確認する。
文書タイプ別に頻出するフォーマット表現
emailに頻出する定型表現
件名(Subject: / Re:)、書き出し(I am writing to inquire about... / I would like to request...)、依頼(Please find attached... / Could you please...)、締め(Thank you for your assistance. / I look forward to hearing from you.)
policyに頻出する定型表現
適用範囲(applies to all employees / is subject to...)、条件(provided that / unless otherwise stated / in accordance with)、義務(must / shall / are required to)
noticeに頻出する定型表現
変更通知(effective from [date] / starting [month] / has been rescheduled to)、対象者(all residents / current subscribers / members of...)、行動指示(please be advised that / you are asked to)
出題分布から読み取る学習優先度
Part7全体を均等に練習するより、email・policy・noticeに絞って読み方を精度よく身につける方が短期間でスコアを伸ばしやすい。この3タイプに共通しているのは「特定の情報がどこに書かれているかを素早く見つける」スキル、つまりスキャニングだ。
文書タイプを瞬時に判断できるようになると、設問を読む前に「この文書では何が問われるか」の見当がつく。読む前に設問を先読みする戦略と、文書タイプの知識を組み合わせることで、Part7の読解スピードが安定する。言い換え(パラフレーズ)を素早く見抜く力がある場合はPart7パラフレーズ対策と組み合わせると正答率がさらに上がる。
文書タイプ別の読み方から時間配分まで、Part7攻略の全体像はTOEICリーディング完全攻略ガイドでまとめています。
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Scordia編集部のコメント
email・policy・noticeの3タイプが合計30%を占めるという集計結果に基づき、Scordia編集部ではこの3タイプの定型表現を優先して学習する設計を推奨している。特にpolicyは条件節(if / provided that / unless)が設問の根拠になりやすく、読み飛ばした一文が致命的な誤答につながる。「条件を示す語句を見たら必ず立ち止まる」という読み方の習慣が、policy文書のスコアを安定させる実用的な対策だ。
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