本文へスキップ
Scordia
商業施設の屋外で写真を撮られているビジネスパーソンのイメージ

リスニング

Part1受動態|is being と has been の違い

「is being repaired」と「has been repaired」——文字で見れば区別は簡単だ。ところが音声で流れてくると、この2つを瞬時に聞き分けられない受験者は意外に多い。"being" と "been" の音が近いからでもあるが、根本的な原因は別にある。写真を見た瞬間に「動作が進行中か、完了後の状態か」を判断する回路が育っていないことだ。

Scordiaの収録Part1問題のうち受動態が関わる問題を手動分類すると、現在進行受動(is being VPP)と現在完了受動(has been VPP)の正答出現比率はほぼ半々だった(Scordia内部集計・公式公表値ではない)。どちらか一方しか対策していないと正答率が安定しない理由がここにある。

ヘッドフォンで音声を聴きながら学習するイメージ
音声の識別は「語尾の音」より先に「写真の状態判断」を鍛えると安定する

2種類の受動態——何が違うのか

まず構造と写真判断の基準を整理する。

形式 構造 Part1での意味 写真の特徴
現在進行受動 is/are being + VPP 今まさに誰かによって動作が行われている 人物が動作の途中にいる
現在完了受動 has/have been + VPP 動作が完了した結果の状態が今ある 人物がいない、または動作後の状態が写っている

「is being arranged」と言えば、その瞬間に誰かが並べている動作の最中だ。「has been arranged」と言えば、並べる動作はすでに終わっており、今は整然とした状態がある。写真を見たときに「動作の途中か、結果の状態か」を即座に判断できれば、どちらの受動態が正答候補かが自動的に絞れる。

現在進行受動の典型場面

「is being + VPP」は人物が写っていて、その人物に動作が向けられているか、人物が誰かから動作を受けている最中の場面で使われる。

  • Merchandise is being arranged on the shelf. — 店員が棚に商品を並べている動作の最中
  • The equipment is being repaired by a technician. — 修理という動作が進行中
  • A customer is being shown to a table. — 案内されているという動作の途中

共通するのは「動作が完結していない」という点だ。人物が動いている、または動作が向けられている状態を確認してから選択肢を聴くと、現在進行受動の正答をつかみやすい。

例題

(写真: 一人の作業員が脚立に乗り、天井の照明器具を取り付けている)次のうち写真を最も適切に描写している文はどれか。

  1. A light fixture is being installed.
  2. A light fixture has been removed.
  3. The ceiling is being painted by two workers.
  4. The ladder has been folded and stored.
解答・解説を見る

正解: (A) A light fixture is being installed.

写真は照明器具を「取り付けている動作の最中」を示すため、現在進行受動「is being installed」が正答。(B) は「取り外された」状態で写真と不一致。(C) は作業員が一人なので "two workers" が誤り、かつ塗装ではない。(D) は脚立が使用中であり「畳んで収納された」状態と矛盾する。

文法書とノートを開いた学習風景
進行中か完了後かの判断は、文法の知識より「写真を読む習慣」で決まる

現在完了受動の典型場面

「has been + VPP」は人物がいなくても使える。物の配置・設置・展示など「誰かが行った動作の結果として今こうなっている」場面で正答になりやすい。

  • The table has been set for a meal. — テーブルにセッティングが完了した状態
  • A notice has been posted on the wall. — 貼る動作が終わって今貼ってある状態
  • A vehicle has been parked near the entrance. — 駐車という動作の結果として止まっている

例題

(写真: 会議テーブルに皿・グラス・カトラリーが整然と並べられ、人物は写っていない)音声で読まれる4文のうち、写真を正しく描写するものを選べ。

  1. The table is being cleared after a meal.
  2. The table has been set for a meal.
  3. Guests are being seated at the table.
  4. Dishes are being washed in the kitchen.
解答・解説を見る

正解: (B) The table has been set for a meal.

人物が写っていない写真では、動作の結果状態を示す現在完了受動「has been set」が正答になりやすい。(A) は「片付けている最中」で人物が必要。(C)(D) もいずれも動作中の人物が必要な選択肢だ。

"being" vs "been" — 音声での識別

写真判断が先だが、音声での識別も鍛えておく価値はある。"being" と "been" は似て聞こえるが、語尾の音が異なる。

「is being VPP」と「has been VPP」の音声的な違い

is being photographed:
「イズ」の後に「ビーイング」— "being" は [ˈbiːɪŋ] で、語末の [ŋ] が鼻音として残る。その後に過去分詞が続く。

has been photographed:
「ハズ(弱形では "əz")」の後に「ビーン」— "been" は [biːn] で、語末が [n] で終わる。

聞き分けの目安: 助動詞部分の最後が「〜ング」に聞こえれば "is being"、「〜ン」で終われば "has been"。音だけで判断が難しいときは、写真の状態判断(進行中か完了後か)を先行させる。

"is being" と "has been" の語尾音の違いは、弱形・連結・脱落の音声変化解説で体系的に確認できる。助動詞が弱形になる仕組みを知っておくと、この識別に直接応用できる。

ヘッドフォンとメモ用紙が並んだリスニング学習のイメージ
語尾音 [ŋ] と [n] を意識しながら音声を繰り返し聴くと、識別精度が上がる

よくある誤答パターン

受動態問題で誤答になりやすい選択肢は、2種類のパターンに集中する。

  1. 写真に写っていない動作主(agent)を含む選択肢 — "by a worker" と述べても、写真に作業員が写っていなければ不正確になる。受動態の "by 〜" 句は写真の状況と一致していなければならない。
  2. 進行中か完了後かが写真と合わない選択肢 — 商品がすでに棚に整然と並んでいる写真に対して Merchandise is being arranged. は誤り。並べる動作は終わっており、has been arranged が正しい。逆に動作の途中を描写した写真に "has been" を使うと完了後の状態を示すことになり不正確だ。

判断の3ステップ

本番で受動態の選択肢に対応するときの流れは、以下の3ステップに集約できる。

  1. 写真を見た瞬間に「動作中か結果状態か」を判断する — 人物が動作の途中なら「is being」候補。人物がいない、または完了した状態が写っているなら「has been」候補。
  2. 助動詞の語尾音に集中する — 選択肢が読まれ始めたら "is being" か "has been" かを [ŋ] か [n] の語尾で判断する。写真判断と一致すれば確信度が上がる。
  3. 過去分詞(VPP)が写真の動作と一致するか最後に確認する — "arranged" / "set" / "posted" / "repaired" などが写真のシーンと合うかを照合する。
試験会場でマークシートを記入しながら問題冊子を見ているイメージ
演習のたびに「この写真は進行中か完了後か」を先に判断してからマークする習慣が精度を上げる

Part1全体の出題傾向はPart1の写真場面分布の解説記事でまとめている。受動態以外の引っかけパターンはPart1の罠パターン記事を参照されたい。実際の音声で受動態の聞き分けを練習するにはScordiaのPart1リスニング問題(200問超収録)が活用できる。Part1の受動態・場面別パターン・消去法からPart2の質問タイプ分類・間接応答まで一記事で体系化したTOEIC Part1+2完全攻略ガイドもあわせて参照してください。

この記事が役に立ったらシェアしてください

広告スペース

関連記事

リスニング

Part1写真の74%がオフィス系【集計】頻出表現と残り26%

TOEIC Part1写真の74%がオフィス系。Scordia収録50問の場面別集計で、オフィス46%・会議室20%と判明。頻出表現一覧と非オフィス系(建設・店舗・屋外)用の最低限10フレーズも掲載。

リスニング

Part2の3大タイプ別解法|YN・WH・平叙文の攻略パターン

TOEIC Part2はYN疑問文35%・WH疑問文33%・平叙文19%の3大タイプが全体の87%。各タイプの正解パターンと「Yes/Noなし=誤答」の思い込みを外す間接応答トレーニングを解説する。

リスニング

Part1のひっかけ4パターン|動作描写の落とし穴

TOEIC Part1のひっかけ4パターン:状態vs動作の混同・写真にない物の描写・音が似た語・受動態の主語ミス。比較表と例文で各パターンを整理し、本番で引っかかる前に対処する方法を解説する。

リスニング

知ってる単語が聞き取れない原因は音声変化|3パターンの解説

TOEICリスニングで「知っているのに聞き取れない」を解消する。弱形・連結・脱落の3パターンが起きる音声学的根拠を解説し、Part1〜4での重要場面とシャドーイングへの接続方法を整理する。

リスニング

TOEIC Part1+2 写真描写・応答問題 完全攻略

TOEIC Part1(写真描写6問)・Part2(応答問題25問)の完全攻略ガイド。場面別写真の見方・消去法・間接応答・質問パターン分類・シャドーイング活用・スコア帯別戦略を一記事で体系化。730点以上ではPart1全問正解が必達。

Scordiaで今すぐ練習しよう

登録不要・完全無料。TOEIC対策の練習問題を今すぐ始められます。