
Part5の不定詞・動名詞問題は、選択肢に "to inform" と "informing" のような形が並ぶのが特徴だ。どちらを選ぶかは「空欄直前の動詞が何か」で決まる。動詞ごとに「to+V を取る」「V-ing を取る」「両方取れるが意味が変わる」という3パターンが存在し、それを覚えているかどうかが正答の分岐点になる。
Scordiaに収録されているPart5 grammar問題510問のうち、不定詞(infinitive)タグは30問、動名詞(gerund)タグは33問の計63問だ。両カテゴリ合わせると全体の12.4%を占め、verb-formタグ(37問)と並ぶ頻出エリアだ。
出典: Scordia収録Part5 grammar問題510問のタグ別集計より(2026年6月時点)。infinitiveタグ30問(5.9%)、gerundタグ33問(6.5%)。
不定詞(to+V)を取る動詞 — 未来指向の動詞に多い
不定詞を取る動詞には「これからすること」「望むこと」「意図すること」という未来・意図の意味を持つものが多い。以下はPart5で頻出する動詞だ。
| 動詞 | 例文 | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| want to V | The manager wants to review the report. | 〜したいと思う |
| decide to V | The board decided to postpone the meeting. | 〜することを決めた |
| agree to V | Both parties agreed to extend the contract. | 〜することに同意した |
| plan to V | The company plans to expand its operations. | 〜する計画だ |
| expect to V | We expect sales to increase next quarter. | 〜すると見込む |
| offer to V | She offered to help with the project. | 〜することを申し出た |
動名詞(V-ing)を取る動詞 — 過去・継続の意味を持つ動詞に多い
動名詞を取る動詞には「すでに起きていること」「継続していること」「避けること」という過去・現実の意味を持つものが多い。ビジネス英語文書ではこのグループの動詞も頻繁に登場する。
| 動詞 | 例文 | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| enjoy V-ing | The team enjoys working on creative projects. | 〜することを楽しむ |
| finish V-ing | Please finish filling out the form. | 〜することを終える |
| mind V-ing | Would you mind waiting a few minutes? | 〜することを気にする |
| avoid V-ing | We should avoid making the same mistake. | 〜することを避ける |
| consider V-ing | The HR team is considering revising the policy. | 〜することを検討する |
| suggest V-ing | He suggested holding the event outdoors. | 〜することを提案する |
例題
The board has decided ______ the annual conference until next spring.
- postpone
- postponing
- to postpone
- postponed
解答・解説を見る
正解: (C) to postpone
空所の直前の動詞は decide。decide は後ろに不定詞(to+V)を取る動詞なので、(C) to postpone が正解。(B) postponing(動名詞)は decide とは結びつかない。(A) postpone は原形のままで decide の目的語にならず、(D) postponed(過去分詞)も文法的に接続できない。
両方取れるが意味が変わる動詞 — remember / forget / try / stop
「to+V」と「V-ing」の両方を取れるが、意味が変わる動詞がある。TOEIC Part5では選択肢に両形式が並んでいるケースがあり、文脈から意味を判断する必要がある。
意味が変わる動詞の対比(展開して確認)
remember
remember to V(これから〜するのを覚えている): Please remember to submit the report by Friday.
remember V-ing(過去に〜したことを覚えている): I remember submitting the form last week.
forget
forget to V(これから〜するのを忘れる): Don't forget to bring your ID.
forget V-ing(過去に〜したことを忘れる): She forgot attending the training session.
try
try to V(〜しようと試みる): She tried to contact the supplier.
try V-ing(試しに〜してみる): Try restarting the computer.
stop
stop to V(〜するために立ち止まる): He stopped to check the schedule.
stop V-ing(〜するのをやめる): The factory stopped producing that model.
例題
Before leaving the office, please remember ______ the security system.
- activating
- to activate
- activated
- activation
解答・解説を見る
正解: (B) to activate
remember は不定詞と動名詞の両方を取れるが意味が変わる動詞。"remember to V" は「これから〜するのを覚えている(忘れずに〜する)」、"remember V-ing" は「過去に〜したことを覚えている」。ここは退社前にこれから行う動作を指示しているので、未来の行為を表す (B) to activate が正解。(A) activating は「以前に起動したことを覚えている」となり文脈に合わない。
Part5での出題パターンと解き方
Scordiaの不定詞・動名詞問題の出題パターンを確認すると、次の2つに大別される。品詞判別が先に必要なケースは品詞判別4ステップ法と組み合わせると素早く選択肢を絞り込める。
-
空欄直前の動詞を見て形式を決めるタイプ
"The company agreed _____ the terms." なら、agree は to+V を取る動詞なので "to accept" を選ぶ。動詞グループの記憶が直接答えになる最も多い出題形式だ。 -
文脈から時制・方向性を判断するタイプ
"He remembered _____ the invoice before the deadline." なら、締め切り前の出来事として「これから送る」なのか「すでに送った」なのかを前後の文から読み取る。"to send"(未来)か "sending"(過去)かの判断が必要なタイプだ。
どちらのタイプも、まず空欄前の動詞を特定し、その動詞が「不定詞を取るグループ」か「動名詞を取るグループ」か「両方取れるグループ」かを確認するのが最初のステップだ。グループ判定ができれば、選択肢を1〜2個に絞り込める。仮定法と不定詞が絡む条件文の処理はPart5仮定法・条件節の使い分けで整理しているため、合わせて確認しておくとよい。
不定詞・動名詞を含む Part5の文法カテゴリ全体と、Part6・7まで含めたリーディングの総合攻略はTOEICリーディング完全攻略ガイドでまとめています。
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編集部の見解
不定詞・動名詞の問題で見落とされがちなのが「空欄前の名詞に動詞が後続するパターン」だ。例えば "an opportunity _____ the team" のように名詞の後ろに空欄がある場合、名詞を修飾するto不定詞(to join the team)を選ぶ問題が含まれる。Scordiaの問題設計を通じて、このパターンを見落として動名詞を選んでしまう学習者が一定数いることが確認できた。動詞だけでなく名詞に後続する用法も合わせて確認しておくことを勧める。
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