
文法
Part5 仮主語it構文と強調構文の見分け方 — 10秒で判定
TOEIC Part5 で「It is important that the team ___ the deadline.」という形の空欄が出たとき、正答を選ぶために必要なのは「この it は仮主語か、強調構文か」という判断だ。同じ「It...that」の形でも、文法的な構造はまったく異なり、空欄に入る動詞形も変わる。
仮主語(形式主語)構文と強調構文(cleft sentence)の違いを理解していないと、選択肢を見た瞬間に正答を絞れない。しかし判定基準は明確で、2つの確認ポイントで10秒以内に区別できる。
Scordiaの集計より: 仮主語 it 構文が出題されるケースの約40%は「that節の動詞形(仮定法現在 vs 直説法)」を問うものだ(編集部推計、2026年5月時点)。強調構文との区別を問う問題は出題数こそ多くないが、正答率が低いカテゴリの一つとなっている。
仮主語 it 構文 — 構造と that 節の動詞形
仮主語構文では、本来の主語(to 不定詞句・that 節・動名詞句)が文末に移動し、仮の主語として it が文頭に置かれる。
| パターン | 例文 | that 節/to 不定詞の動詞形 |
|---|---|---|
| It is + 形容詞 + that 節 | It is essential that all employees submit their reports on time. | that 節の動詞は原形(仮定法現在)が原則。submit ← 三単現の s を付けない。 |
| It is + 形容詞 + to 不定詞 | It is difficult to predict the outcome accurately. | to + 原形が来る。 |
| It seems/appears + that 節 | It appears that the merger will proceed as planned. | that 節は通常の直説法(時制に従う)。 |
「It is + important / necessary / essential / vital + that...」という形では、that 節の動詞に仮定法現在(動詞の原形)を使う。三単現の s を付けた選択肢(submits, meets 等)は誤答になる。一方、「It seems / It appears」のあとの that 節は通常の時制が続くため、三単現の s が必要になるケースがある。この違いを混同しないことが重要だ。
強調構文(Cleft Sentence)— 構造と判定ポイント
強調構文は「It is + 強調したい要素 + that + 残りの文」という形で、文の中の特定の要素を強調するために使う。仮主語構文と外形は似ているが、構造がまったく異なる。
強調構文の判定手順
手順1: that 節から it is...that を取り除いて文が成立するか確認する
例: It was the CEO that signed the agreement.
→ that 節以降: signed the agreement(動詞+目的語は揃っている)
→ 強調されている要素: the CEO(主語の強調)
→ 元の文: The CEO signed the agreement.
手順2: it is...that を取り除いたとき、残りが完全な文になれば強調構文
仮主語構文の場合は that 節が主語の役割を担っているため、it is...that を除くと文が成立しない。
例: It is important that all staff attend the meeting.
→ that 節以降: all staff attend the meeting(完全な文に見えるが、これが主語の役割をしている)
→ it is...that を除くと「important」だけが残り、文として成立しない。
→ 仮主語構文と判定できる。
Part5 で問われる典型パターン
Part5 で「It is...that」の形が出るとき、空欄は次のどちらかに位置することが多い。
- 空欄が that 節の動詞 — 仮主語構文の can be essential/necessary 型なら原形を選ぶ。強調構文なら時制通りの形を選ぶ。
- 空欄が it の後の形容詞・名詞 — 仮主語構文か強調構文かで品詞が変わる場合がある。
判定を間違えると動詞の形(原形 vs 三単現の s 付き vs 過去形)の選択がすべて変わる。まず「it is...that を取り除いたとき、残りで完全な文が作れるか」を判断してから選択肢を選ぶことが、30秒以内に正確に解くための最短ルートだ。
仮主語構文は to 不定詞の問題とも関連が深い。不定詞と動名詞の使い分けの記事と合わせて、構文の形から動詞形を選ぶ練習をPart5演習で積んでおくと、本番での判断速度が上がる。文法問題全体の出題傾向はScordia Part5 文法分布を参照してほしい。
あわせて読みたい関連記事
- Part5 動詞形(時制・態・不定詞)の選び方 — 仮主語構文のthat節で問われる原形・三単現の違いを動詞形問題として体系的に把握できる。
- Scordia収録Part5文法問題の出題分布分析 — 仮主語・強調構文がどの頻度で出るかを全体分布の中で確認できる。
- 不定詞と動名詞の使い分け — 仮主語構文の to 不定詞版と動名詞版の違いを合わせて習得できる。
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