
出産前は正社員として働いていた主婦アルバイトのうち83.9%が「出産が正社員を離れることに影響した」と回答している(マイナビ「主婦のアルバイト調査(2026年)」、2026年2〜3月実施、既婚女性1,630名対象)。同じ調査で、今後の希望する働き方は正社員18.4%に対し、アルバイト・パートが63.3%と大きく上回る。多くの主婦がパートという働き方を選び続けている実態がある一方、再就職の場で自分の実力をどう示すかという課題は残る。
体験談ではなく公開データで考える理由
「主婦 TOEIC 再就職」で検索すると、個人ブログの「私は◯ヶ月で◯点取って再就職できた」という体験談が上位を占める。個々の体験は参考になる部分もあるが、再現性の検証がしにくく、読み手の状況にそのまま当てはまるとは限らない。この記事では体験談に頼らず、公的機関・調査会社が公開しているデータと、TOEICの試験構造そのものから、再就職に向けた学習設計を組み立てる。

求人票でTOEICスコアはどう見られているか
IIBCが公表する2022年のキャリア調査では、「約9割の人事担当者がTOEIC L&R受験を『強みになる』と回答した」とされている(IIBC公式サイトより)。TOEICはブランク期間の長さそのものを問わない客観指標であり、職務経歴に空白期間がある場合でも「今の英語力」を数値で示せる点が再就職活動と相性がよい。
| スコア帯 | 再就職での位置づけの目安 | 優先する学習 |
|---|---|---|
| 600点未満 | 英語力の証明としては弱い。まず基礎固めが先決 | 語彙・文法の土台作り(Part5対策) |
| 600〜730点 | 一般事務・受付など「英語に抵抗がない」ことを示せる水準 | リスニングとPart5の安定化 |
| 730点以上 | 貿易事務・外資系企業の求人など英語使用を前提とする職種で武器になる | Part7の速読とリスニングの総合力 |
細切れ時間で学習を組み立てる
家事・育児と両立しながらの学習は、まとまった時間の確保より「決まった細切れ時間に何をやるか」を先に決めておく方が続けやすい。子どもの昼寝中、送迎の待ち時間、家事の合間の5〜15分をどう使うかで、1週間の学習量は大きく変わる。
- 朝の家事前後(5〜10分) — 単語帳アプリで前日の復習だけをやる。新しい単語を増やす時間ではなく「忘れていないか確認する」時間と割り切る
- 日中の隙間(10〜15分) — 文法問題を1セットだけ解く。中断しても支障がない単位で区切っておくと再開しやすい
- 夜の落ち着いた時間(15〜30分) — 模試形式の演習や、その日間違えた問題の復習にあてる
具体的な隙間時間の使い方はTOEIC隙間時間を効率よく使う学習法、昼休みなど決まった時間帯の活用はTOEIC昼休み学習法で詳しく整理している。

就業調整との両立という現実的な制約
同じマイナビ調査では、主婦アルバイトの23.3%が「手取り額が減らないように就業調整をしている」と回答している。就業時間そのものに制約がある中で学習時間を捻出する必要がある人は少なくない。この場合、学習時間を増やすことよりも、限られた時間での正答率を上げることを優先した方が効率がよい。

就業時間に制約がある中での学習設計は忙しい社会人のTOEIC学習法も参考になる。まずは無料の単語帳と無料の文法問題で今の実力を確認し、目標スコアの設計につなげるのが無理のない出発点になる。
教材の選び方全体はTOEIC教材完全ガイドでまとめている。