
リーディング 75 分を使い切らずに全問解答できた場合、その余剰時間をどう使うかで最終スコアが変わることがある。ただし「時間が余った=余裕がある」とは限らない。Part 7 を流し読みして速く終えた場合、読み飛ばし問題が集中している可能性が高い。余剰時間の使い方は「何を確認するか」の優先順位を事前に決めておくことが重要だ。

時間が余る2つのパターン:それぞれの対応が違う
リーディング 75 分中に時間が余る局面は 2 種類に分かれる。それぞれで取るべき行動が異なる。
| パターン | 状況 | 最優先の行動 |
|---|---|---|
| Part 5・6 を早く終えた | Part 7 にまだ時間が残っている | 見直しではなく Part 7 の精読・解答に充てる |
| Part 7 まで全問解答済み | 全問マーク済みで時間が余っている | 優先順位に従って見直しを実行する |
誤りやすいのが前者だ。「Part 5 を 15 分で終えた。時間があるから少し戻って確認しよう」という行動は、Part 7 の解答時間を削ることになる。Part 7 の 1 問あたりの配点は Part 5 と同じだが、時間単位での処理難度は Part 7 の方が高い。早期に終わった時間は原則として前の Part に戻さず、先に進む判断が得点上は正しい。

全問解答後の見直し優先順位
全問マークが済んで時間が残った場合は、次の順で見直す。この順序には根拠がある。優先度 1 のマークズレは、1 問のミスが以降の全問に波及する「連鎖リスク」があるため最優先だ。優先度 2 のスキップ問題は、本人が「読んでいない」と自覚している問題なので見直しの効果が最も高い。
- マーク番号のズレ確認(最優先) — Part の切り替わり付近(問題 6・31・70・101)を重点確認。1 か所ズレていると連鎖的な誤答につながる
- 問題用紙に印をつけた「スキップ問題」 — 解答中に「自信がない」と感じて印をつけた問題に戻る。読み飛ばし・勘マークの問題が最も見直し効果が高い
- Part 5 の直感マーク問題 — 1 問あたりの解答時間が短く直感で選んだ問題ほど、読み違えが潜んでいる可能性がある

「答えを変える」判断基準
見直しで答えを変えることのリスクを知っておく必要がある。「最初の直感を信じる」という原則が正しい場面は多い。これは心理学の実験でも繰り返し示されており、根拠のない変更は正答率を下げる傾向がある。
ただし例外がある。読み違え・訳し間違いによって選択肢の意味を反対に取っていた場合は修正が有効だ。「なぜ変えるのか」の理由を自分で言語化できるかどうかが、変更判断の基準になる。
変更してよい: 「選択肢 B を読み直したら、意味を逆に解釈していた」「問題文の否定形を見落としていた」
変更しない: 「なんとなく C の方が正しい気がする」「最初 A にしたけど不安」
Part 7 を「速く終えた」場合は要注意
余剰時間が大きい(10 分以上)ケースの一因として、Part 7 の一部問題を読まずに選択した可能性がある。TOEIC Part 7 には 3 文書のマルチパッセージが含まれ、情報が分散している問題は短時間での正答が難しい。「とりあえず C をマーク」した問題が集中していないか、余剰時間の最初に確認する価値がある。
Scordia の予想問題 11 回超(Part 5/6/7)には、Part 7 のマルチパッセージ形式も収録されている。模試で 75 分通して解く練習を重ねると、「どの問題に時間をかけすぎているか」のパターンが見えてくる。Part 7 の時間管理についてはTOEICリーディング75分の時間管理でさらに詳しく解説している。

見直し時間を作る習慣:問題用紙への印のつけ方
見直しを効率化するために、解答中に「自信のない問題」に印をつける習慣が有効だ。問題用紙の余白に小さな「?」や「△」を書いておくだけで、余剰時間での優先確認リストが自動的に出来上がる。TOEIC では問題用紙への書き込みは許可されている(解答用紙への記入は除く)。
ただし印のつけ方に時間をかけすぎると本末転倒だ。印は 1 秒以内に書ける簡単な記号にとどめ、解答の流れを止めないことが原則だ。リーディング時間配分の全体像についてはTOEIC リーディング時間配分戦略も参照してほしい。リーディング全体の攻略法はTOEICリーディング完全攻略ガイドでまとめている。
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