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TOEIC2回目受験は何点伸びる?公式データ検証

執筆: Scordia編集部|運営・確認: 佐野 修斗

「TOEIC 2回目 スコア 伸び」という検索は多い。ただし上位に出てくるのは個人の体験談ばかりで、母数を伴う公式データに基づく検証はほとんどない。IIBCが2025年11月に公開した「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2025」の学校データ(団体特別受験制度=IPテスト)には、受験回数別の受験者数と平均スコアがそのまま集計されている。ここでは大学・高校それぞれの数字を確認する。

大学生は初回442点→2回目465点、+23点

大学のIPテストで「これまでのTOEIC L&R受験回数」を尋ねたアンケートの集計では、初めて受験した学生(201,436人)の平均は442点。1回受験経験がある学生、つまり今回が2回目にあたる学生(143,680人)の平均は465点で、+23点の差がついている。

受験回数(大学)受験者数平均スコア前回からの差
今回はじめて(1回目)201,436人442点
これまでに1回(2回目)143,680人465点+23点
これまでに2回(3回目)73,682人491点+26点
これまでに3回以上(4回目以降)82,884人534点+43点

(出所: IIBC「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2025」学校データ・団体特別受験制度、Ⅵ-4.受験回数別受験者数と平均スコア、2024年度実施分)

TOEIC模試の復習ノートを表すイメージ
大学生データでは、2回目で+23点、3回目で+26点と回数を重ねるほど伸び幅が広がっている

高校生は初回416点→2回目457点、+41点

同じ資料の高校データにも同様の集計がある。初めて受験した高校生(5,122人)の平均は416点。2回目にあたる生徒(2,268人)の平均は457点で、+41点の差だ。大学生の2回目の伸び(+23点)より大きい。

受験回数(高校)受験者数平均スコア前回からの差
今回はじめて(1回目)5,122人416点
これまでに1回(2回目)2,268人457点+41点
これまでに2回(3回目)1,037人487点+30点
これまでに3回以上(4回目以降)1,048人500点+13点

(出所: 同資料、高校データ)

データグラフと統計資料のイメージ
高校生データでは2回目の伸びが最大(+41点)で、回を重ねるごとに伸び幅が縮んでいる

大学生と高校生で「伸びのパターン」が逆になっている

大学生は1回目→2回目→3回目→4回目以降と進むにつれて伸び幅が+23点→+26点→+43点と拡大していく。一方、高校生は+41点→+30点→+13点と縮小していく。同じ「受験回数」という切り口でも、母集団によって傾向がまるで逆になっている。

この違いの背景は資料からは断定できないが、考えられる要因はある。大学のIPテストは学部・学年ごとに任意で実施されることが多く、複数回受験する学生は英語系の専攻や留学志望など、もともと学習を継続しているグループに偏りやすい(母集団の選抜バイアス)。高校のIPテストは学年一斉で実施されるケースが多く、複数回受験する生徒には、必ずしも英語が得意でない生徒も含まれやすい。「回数を重ねれば誰でも大きく伸びる」という単純な結論は、どちらのデータからも導けない。

これは「公開テスト」ではなく学校のIPテストのデータという点に注意

この受験回数別データは、あくまで大学・高校で実施される団体特別受験制度(IPテスト)の集計であり、社会人が任意で申し込む公開テストの受験回数別データではない。IIBCは公開テストについて、社会人/学生別・職種別・役職別など複数の切り口の平均スコアを公表しているが、受験回数別の平均スコアは学校データの中でのみ確認できる。社会人が「2回目でどれだけ伸びるか」を考える際は、この学校データが示す傾向を参考程度に留め、自分自身のスコアレポートで弱点を特定する作業のほうが直接的だ。

TOEIC模試結果の分析シートを表すイメージ
スコアレポート(Abilities Measured)で弱点を特定する作業は、受験回数のデータより再現性が高い

2回目で伸ばすためにやるべきこと

受験回数を重ねるだけで自動的に伸びるわけではない以上、2回目に向けてやるべきことは明確だ。1回目のスコアレポート(Abilities Measured)で弱点分野を特定し、模試で本番形式のまま復習する——この2つを組み合わせる方法はスコアレポートの読み方模試の復習プロトコルで詳しく扱っている。短期間で急にスコアが伸びる現象の仕組みはTOEICスコアが急に伸びる仕組みも参考になる。

試験直前に問題集を確認する学習者のデスクのイメージ
回数を重ねる前に、1回目の結果をどう復習に変換するかが伸び幅を左右する

2回目の受験を予定しているなら、まずはリスニング模試・リーディング模試の両方で本番形式の演習を積んでおくのが実践的だ。

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